11月17~19日にシンガポールで開催されたESMO Asia 2017で、ALEX試験のサブ解析結果が発表されました。
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ALEX試験とは、未治療のALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)の1次治療としてアレクチニブとクリゾチニブを比較した試験です(N Engl J Med. 377: 829-838, 2017[PubMed])。
アレクチニブはクリゾチニブと比較して、有効性に優れ、有害事象が少ないという結果でした。
今回、このALEX試験の対象303名(アレクチニブ群152名、クリゾチニブ群151名)を、アジア人と非アジア人に分けて解析したところ(両群ともアジア人は69名)、双方ともアレクチニブ群のほうがより有効でした。
筆頭著者の香港中文大学Mok教授は、ALK変異をもつNSCLC患者の約半数は脳に転移する可能性があるため、アレクチニブの脳に対する有効性が検証されることが重要だったと語っています。そのため、本試験では試験開始時から半年ごとにMRIで全患者の脳をモニタリングしました。
(Text by Toshihiko Tamura)
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