がん治療と支持・緩和医療の統合を目指して2015年に発足した「日本がんサポーティブケア学会」の第2回学術集会が先月開催されました。
日本がんサポーティブケア学会は診療指針の発信をミッションの一つとしており、すでに同学会による診療ガイド「がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き」2017年版は上梓され、「がん薬物療法に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント」も上梓間近です。
がん対策推進基本計画には「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」が謳われています。また、2010年には進行非小細胞肺癌に対して標準治療と緩和医療を同時に開始することで、QOLの向上や不安・抑うつの低下、生存期間の延長が認められた研究結果が報告されています。
支持医療が必ずしも進んでいるとは言えない日本において、今後、日本がんサポーティブケア学会の果たすべき役割は大きいといえるでしょう。
(Text by Toshihiko Tamura)
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